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電子書籍より紙の方が僕は好きだ💚

僕が紙の本が好きなのは、そこには確かな実態として、物理的な重さと、匂いと、手触りが存在しているからです。

そのような諸要素は、 強烈な読書体験 をするためには避けては通れません。

ここでいう強烈な読書体験というのは、本の一フレーズを頭に浮かべたときに、そこを読んでいたときの情景が刹那的に鮮明に浮き上がってくる状況を指しているのだけれど、不思議なことに、こういう体験はそれが発生しなかった状況と比較すると、内容理解の程度に雲泥の質を生じさせます。

つまりは、本を読んだときの場所、感情、体調、それらは読書の質に極めて大きく作用するということを意味します。

ということは、文字に触れたときの感じ方は時事刻々と変化してしまうのが常で、いかにしても定常状態に至ることは本来ありえません。もしもそんな境地に至ってしまったのならば、もはや読書などする必要のない 優れた 人でしょう。

しかしながら、僕は凡人にすぎないので、そんな領域に至ることはできません。

ならば、読書のタイミングで、その時々の状況に変化をもたらす特徴ベクトルを一つでも増やすことでしか、僕の理想とする読書ができないのです。

それを踏まえると、電子書籍の類というのは存在それ自体が均質で変化がないので、どうしても体質的に合わないのです。

実際は便利だから利用していますが、だけど僕は、紙の本が好きなのです。