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世界を引用で染めろ、オタクであれ

僕は引用が嫌いだった。

猫のように、自由に生きていたかった。

要するに、われわれが自由であるのは、われわれの行為がみずからの人格の全体から発出し、これらの行為が人格の全体を表現する場合、そして、前者と後者のあいだに、作品と芸術家とのあいだに時に見られるあの定義しがたい類似が存在する場合である。
——『意識に直接与えられたものについての試論——時間と自由』、合田正人、平井靖史訳、ちくま学芸文庫、2002 年、pp. 191―192